09.Cura 15.04 セットアップ&スライス

Curaは、モデルデータを3Dプリント用に、スライス(変換)してくれるソフトなのだ。
積層(多数の層)に切り分けてくれるから、スライサーと呼ばれている感じなのだ?

下記の流れで、スライサーを使用するのだ。

3DCG制作ソフトで、モデリングをするのだ。
※ エラーを回避するため、3Dプリントに適した調整が必要なのだ。

モデリングしたデータを、エクスポートするのだ。
※ 形式としては、『stl』や『obj』が主流なのだ。

エクスポートしたデータを、スライサーで読み込むのだ。

スライサーで必要な値を設定し、記憶媒体(SDカード等)にエクスポートするのだ。
※ 形式としては、『gcode』が主流なのだ。

記憶媒体を3Dプリンターに挿入し、ファイルを指定してプリントを実行するのだ。

必要に応じ、スライサーの設定を見直してリトライするのだ。

こんな感じなのだ。

別途、媒体を使用しない方法があるのだ。
パソコンと3DプリンターをUSBで接続し、リモートでプリントを実行するのだ。
ただ、パソコンと3Dプリンターの相性に、大きく左右されてもしまうのだ。
オペレーティングシステムやドライバとの兼ね合いで、相互の接続が途切れるのだ。
復旧出来る場合もあるけど、その痕跡が造形物に生じるのだ。
多くのケースを考慮すると、媒体によるプリントの実行が良さそうなのだ。

USBケーブルの品質により、パソコンが3Dプリンターを認識出来ない場合があるのだ。
USBハブにより、認識が出来ない場合があれば、相互の接続が途切れもするのだ。
この辺りで、多くの時間を費やさぬ注意が必要かもなのだ。

Cura 15.04のインストールを進めるのだ。
ただ、より高機能な最新版があるのだ。
最新版は、Ultimaker様でダウンロード出来るのだ。
他にも、多数のスライサーが存在するのだ。
ソレラの入り口として、Cura 15.04(英語)を導入・補足するのだ。
付属のSDカードにある、Cura_15.04.6.exeをデスクトップに移動して実行するのだ。
ローカルドライブに移動しないと、エラーが出てインストール出来ないのだ。

時点では、基本的な流れの紹介なのだ。
今後、細かな操作方法や高度な設定や独自の機能に関する補足をするのだ。
インストーラーが起動するのだ。
インストール先を指定出来るのだ。
基本的には、このままで大丈夫なのだ。
Nextをクリックするのだ。
インストールするオプション(ドライバと関連付け)が指定出来るのだ。
必要性がなけれれば、このままで大丈夫なのだ。
Installをクリックするのだ。
インストールが進行するのだ。
ドライバのインストーラーが起動するのだ。
次へをクリックするのだ。
ドライバが、インストール出来たのだ。
完了をクリックするのだ。
Curaが、インストール出来たのだ。
Nextをクリックするのだ。
チェックを入れたまま、Finishをクリックするのだ。
直ぐに、Curaを起動しない場合は、チェックを外してFinishをクリックするのだ。
Curaが起動したのだ。
MINDGA D2に対応させるのだ。
Machineをクリックして、Add new machineを実行するのだ。
ウィザードが開始されるのだ。
Nextをクリックするのだ。
Otherで、Nextをクリックするのだ。
Customで、Nextをクリックするのだ。
MINGDA D2に合わせた設定にするのだ。
Machine nameを、D2等にするのだ。
造型サイズ(幅・奥行・高さ)を入力するのだ。
MINGDA D2は、230・230・260なのだ。
ノズルは0.4mmなのだ。
ヒートベッドが実装されているので、Heated bedにチェックを入れるのだ。
3Dプリントで、必要となる値を設定するのだ。
先ずは、Basicなのだ。
○ Layer height(層の厚み)

0.1~0.3が目安なのだ。

層の積み重ね(積層)で、形状が再現されるのだ。
その一層辺りの厚みを指定するのだ。
値が小さい程、層の継ぎ目が目立たなくなるのだ。
その分、プリント時間が長くなるのだ。
値が大きい程、層の継ぎ目が目立つようになるのだ。
その分、プリント時間が短くなるのだ。
高さ12cmの対象を、0.4mmでプリントする場合は300層(120÷0.4=300)なのだ。
高さ12cmの対象を、0.2mmでプリントする場合は600層(120÷0.2=600)なのだ。
値を半分にすると、レイヤー数が倍になるのだ。
その分、プリント時間も伸びてしまうのだ。
クオリティやプリント時間と相談して、値を調整して欲しいのだ。
時間に余裕があり、クオリティが求められる場合は、0.05を指定するも選択なのだ。

○ Shell thickness(壁の厚み)

0.4mmノズルは、0.8(二倍)や1.2(三倍)や1.6(四倍)が目安なのだ。
ノズル直径の倍数を指定するのだ。

壁が薄いと(周回数が少ない)、十分な強度と品質が得られないのだ。
0.8を指定すると、壁が2周(重)でプリントされるのだ。
1.2を指定すると、壁が3周(重)でプリントされるのだ。
1.6を指定すると、壁が4周(重)でプリントされるのだ。
起伏が大きい形状は、多めに指定した方が良い場合があるのだ。
速度を抑えた方が、表面が綺麗にプリントされるのだ。
枚数が増えれば、プリント時間に大きな影響が出るのだ。
形状やクオリティやプリント時間と相談して、値を調整して欲しいのだ。

○ Enble retraction(引き抜きを有効にする)

チェックを入れておくのだ。

糸引きを抑えるため、フィラメントを引き込むのだ。
一つのラインをプリントすると、次のラインをプリントするためヘッドが移動するのだ。
その間に、エクストルーダーが停止していても、溶けたフィラメントが漏れてしまうのだ。
フィラメントの漏れを抑えるため、移動の瞬間に引っ張る上げる感じなのだ。

○ Bottom/Top thickness(底面・上面の厚み)

下記は、私が設定する場合の値なのだ。
Layer height(層の厚み)の倍数を指定するのだ。
0.3の場合は、1.2~1.8(4~6レイヤー)が目安なのだ。
0.2の場合は、1.0~2.0(5~10レイヤー)が目安なのだ。
0.1の場合は、1.0~1.5(10~15レイヤー)が目安なのだ。

上部・下部の厚みなのだ。
上下の蓋の厚みを調整する感じなのだ。
造形物の内部は、基本的には中空(空洞)なのだ。
内部充填の設定により、強度を向上するための構造が、内部に生成されるのだ。
その構造が、壁面や上面の橋渡し役になるのだ。
内部充填の密度により、壁と橋・橋と橋の距離が変化するのだ。
そして、フィラメントが細い程、その間で垂れ易くなるのだ。
ソレを補うため、回数を増やす必要があるのだ。
値が小さい(薄い)程、必要な枚数が多くなるのだ。
値が大きい(厚い)程、必要な枚数が少なくなるのだ。

○ Fill Density(内部充填の密度)

基本は、30%が目安なのだ。

強度が必要な場合は、必要に応じ値を大きくして欲しいのだ。
充填が不要な場合は、0を指定すれば生成されないのだ。

○ Print speed(プリントの速度)

30~50が目安なのだ。
多くを念頭とする、無難な範囲なのだ。

基本となるプリントの速度なのだ。
MINGDA D2の推奨速度は、20~60mm/sとされているのだ。
十分な品質の確保には、全体を抑えるが望ましいのだ。
高品位な機種であれば、条件が緩和されもするのだ。
Advancedで、より細かく指定出来るのだ。
フィラメントの種類・配合により、要求される速度が異なるのだ。
推奨値がある場合は、ソチラを参考にして欲しいのだ。

○ Printing temperature(ノズルの温度)

PLAは180℃~210℃が目安なのだ。
ABSは210℃~240℃が目安なのだ。

フィラメントの種類・配合により、要求される温度が異なるのだ。
造形速度により、より大きな値が望まれもするのだ。
推奨値がある場合は、ソチラを参考にして欲しいのだ。

○ Bed temperature(ベッドの温度)

PLAは40℃~60℃が目安なのだ。
ABSは80℃~110℃が目安なのだ。

フィラメントの種類・配合により、要求される温度が異なるのだ。
推奨値がある場合は、ソチラを参考にして欲しいのだ。

○ Support type(サポートの形態)

○ Platform adhesion type(プラットフォームへの付着形態)

○ Diameter(フィラメントの直径)

1.75を入力するのだ。

使用するフィラメントの直径を指定するのだ。
MINGDA D2は、1.75mmへの対応を前提としているのだ。

○ Flow(フィラメントの流量)

指定した直径に合わせ、その流量を調整するのだ。
フィラメントの品質が良好であれば、100(等倍)を指定すれば大丈夫なのだ。

同じモデルデータでも、フィラメントを変えたら実測値が大きくなる。
または、噛み合わせがきつくなる。
その場合は、流量を抑えて様子を見るのだ。
はたまた、実測値が小さくなる。
または、噛み合わせがゆるくなる。
その場合は、流量を上げて様子を見るのだ。
±0.1~3の範囲に留めるが良さそうな気がするのだ。


○ Nozzle size(ノズルの口径)

0.4を入力するのだ。

ノズルの口径を指定するのだ。
MINGDA D2は、0.4mmのノズルが実装されているのだ。

次は、Advancedなのだ。
○ Speed(引き抜きの速度)

Basicで有効にした、引き抜きの速度を指定するのだ。
30~50を目安とするが良さそうなのだ。

必要な値は、エクストルーダーの方式(ダイレクト式・ボーデン式)に左右されるのだ。
加えて、フラメントの種類・状態や造形の温度等も影響するのだ。
ダイレクト式は、エクストルーダーとホットエンドが直結している機種なのだ。
互いの距離が短い分、速度を抑えられるのだ。
ボーデン式は、エクストルーダーとホットエンドに距離がある機種なのだ。
互いの距離が長い分、速くする必要が生じ易いのだ。
MINGDA D2はダイレクト式なのだ。

○ Distance(引き抜きの長さ)

Basicで有効にした、引き抜きの長さを指定するのだ。
1~6を目安とするが良さそうなのだ。

ダイレクト式は、互いの距離が短い分、長さを抑えられるのだ。
ボーデン式は、互いの距離が長い分、長くする必要が生じ易いのだ。

○ Initial layer thickness(一層目の厚み)

0.3が目安なのだ。

特に、ラフトを生成しない場合は、0.3の指定が望まれるのだ。
ベッドへの造形物の定着を促すため、ノズルがベッドを傷つけるを予防するためなのだ。
一層目を0.1や0.2にする場合は、ノズルとベッドの距離を近づける必要があるのだ。
その調整は現実的でなければ、大きな危険が伴うのだ。
ラフトを生成する場合も、0.3で大丈夫と考えるのだ。

○ Initial layer line width(一層目の射出幅)

指定した直径に合わせ、その流量を調整するのだ。
100(等倍)を指定すれば大丈夫なのだ。

○ Cut off object bottom(底面の切除)

モデルデータの底面が平らではない(ボコボコしている等)。
その部分を切り落とし、平らな状態にしてプリントしたい場合に設定するのだ。
その場合は、取り除きたい高さを指定するのだ。
必要性がない場合は、0で大丈夫なのだ。

○ Dual extrusion overlap(デュアルヘッドオーバーラップ)

デュアルヘッドでの造形時に、余分に押し出す長さを指定するのだ。
余分に押し出す事で、其々のノズルで出力した対象の結合を向上するのだ。
必要性がない場合は、0で大丈夫なのだ。

○ Travel speed(非印刷時の移動速度)

50~80が目安なのだ。

フィラメントを射出していない時の移動速度なのだ。
MINGDA D2は、ヘッドにエクストルーダーが内蔵されているのだ。
その重量を考慮し、気持ち控え目を心掛けられると良さそうなのだ。

○ Bottom layer speed(一層目のプリント速度)

ブリム・ラフトを生成しない場合は、10~20が目安なのだ。
生成する場合は、20~30が目安なのだ。

定着を優先するため、一層目の速度は極力抑えるが望まれるのだ。

○ Infill speed(内部充填のプリント速度)

30~40が目安なのだ。

○ Top/Bottom speed(上面・底面のプリント速度)

20~30が目安なのだ。

角度がきつい形状の場合は、十分な冷却のため控え目が望まれるのだ。

○ Outer shell speed(外面のプリント速度)

20~30が目安なのだ。

最も外側の面(壁)の印刷速度なのだ。
クオリティーの確保と十分な冷却のため控え目が望まれるのだ。

○ Inner shell speed(壁のプリント速度)

内側の壁の印刷速度なのだ。
20~40が目安なのだ。

○ Minimal layer time(冷却時間)

5のままで大丈夫なのだ。

一つの層における、最短のプリント時間を指定するのだ。
冷却の時間を確保するために設定するのだ。
指定した最短時間より、各層のプリント時間が短くならないように調整するのだ。


○ Enble cooling fan(冷却を有効にする)

チェックを入れておくのだ。

造形物を冷却するためのファンを有効にするのだ。
必要に応じ、チェックを外し無効にするのだ。

Support type(サポートの形態)

サポートの生成に関してなのだ。
サポートは、支えが必要な構造(宙に浮いている)をプリントするために必要なのだ。

None

サポートを生成しないのだ。

Touching buildplate

ヒートベッドと造形物の間のみに、サポートを生成するのだ。

Everywhere

ヒートベッドと造形物の間に加え、造形物と造形物の間にサポートを生成するのだ。
Platform adhesion type(プラットフォームへの付着の形態)

ブリム・ラフトの生成に関してなのだ。
ブリム・ラフトは、ベッドへの造形物の定着を向上するため土台的なモノなのだ。

None

どちらも生成しないのだ。
その代わり、造形物の周囲を囲むラインが生成されるのだ。
このラインはスカートと扱われる予備プリントなのだ。
予備プリントにより、ホットエンド内のフラメントの状態を調整するのだ。
それにより、初期レイヤーの綺麗な印刷を実現するのだ。

Brim

造形物の変形・剥離を抑えるため、一層目が縁取られる形でプリントされるのだ。
そのため、ブリムと造形物を分離すると写真のようになるのだ。

Raft

造形物の変形・剥離を抑えるための土台を生成し、その上に造形物をプリントするのだ。
設定にもよるけど、造形物からラフトをパリッと剥がす事が出来るのだ。
定着が強いベッドから、造形物を剥がす際にもラフトは有効なのだ。
今回、プリントする対象はサポートを生成しないのだ。
そのため、Support typeはNoneにするのだ。
ラフトを使用するので、Platform adhesion typeはRaftなのだ。
Platform adhesion type右の緑をクリックするのだ。
そうすると、Expert config(高度な設定)が開くのだ。
First layer Airgapを0.22から0.15にするのだ。
First layer Airgapは、ラフト(表面)と造形物(底面)の距離なのだ。
距離が近いと、ラフトと造形物が剥がし難くなるのだ。
距離が遠いと、ラフトに造形物が定着しないのだ。
スライスするデータをSDから読み込むのだ。
フォルダ風のアイコン(青)をクリックすれば参照出来るのだ。
File→Load model fileの実行やショートカットキー(CTRL+L)でも大丈夫なのだ。
フォルダを開き、Curaにドラッグ&ドロップでも開けるのだ。
SDカードのPirate Captian.stlを選択するのだ。
当該のファイルが見当たらない場合は、直下のSTLフォルダ内のファイルを参照するのだ。
実際に印刷したいファイルやシンプルな形状から始めると良さそうなのだ。
ファイルを読み込むと、設定に基づきスライスされるのだ。
左上に、プリント時間の目安が表示されるのだ。
設定を変えると、都度スライスされるのだ。

下記は、造形物が表示される領域の簡単な操作方法なのだ。

造形物を、左クリックした状態でマウスを動かす。

造型物の位置を変えられるのだ。

造形物の表示領域で、右クリックした状態でマウスを動かす。

領域を回転させられるのだ。

造形物の表示領域で、右クリックした状態+Shiftでマウスを動かす。

領域をスライドさせられるのだ。

造形物の表示領域で、スクロールボタンを前後に回転させる。
もしくは、スクロールボタンを押した状態でマウスを前後させる。
はたまた、マウスの左右をクリックした状態でマウスを前後させる。


領域を拡大・縮小させられるのだ。
SDアイコン(黄)をクリックすると、スライスされたデーターがSDに保存されるのだ。
任意の場所と名前で保存したい場合は、File→Save GCodeを実行するのだ。
ショートカットキー(CTRL+L)でも大丈夫なのだ。
積層や温度を調整したのだ。
プリントの時間が大きく伸びたのだ。
プリント出来たのだ。
調整が必要な箇所が見受けられるのだ。

MINGDA D2の性能を引き出すには、最新のCuraやSimplify3D(有料)が望まれるのだ。
別途、解説ページを用意する予定なのだ。